2026年現在も多くのロックファンから熱い支持を集める伝説的ロックバンド、WANDS(ワンズ)。90年代の音楽シーンを席巻した圧倒的なヒット曲から、度重なるメンバー変遷と再始動を経て現在に至るまで、その歴史は日本の音楽史において非常にユニークな軌跡を描いています。とりわけバンドの顔であるボーカリストの交代劇は、それぞれの時代でバンドの音楽性や色彩を大きく変化させてきました。
本記事では、初代の上杉昇、2代目の和久二郎、そして現在の第5期を支える上原大史という歴代ボーカル3名の活動期間や歌声の特徴、バンドの歴史をわかりやすく解説します。ビーイング全盛期を支えた黄金期から現代の進化まで、その全貌に迫ります。
WANDSの歴史を彩る歴代ボーカル3名のプロフィールと活動期間

WANDSは1991年のデビュー以来、メンバーの脱退や加入、そして活動休止や解散、再始動というドラマチックな歴史を歩んできました。その中でバンドのサウンドの核となってきたのが、各時代を彩った3名のボーカリストたちです。それぞれの時代背景とともに、誰がどの期間にバンドを引っ張ってきたのかを確認していきましょう。
音楽プロデューサー長戸大幸をはじめとするビーイングの手腕のもと、ヒットチャートを駆け上がった第1期・第2期、音楽性の模索と挑戦が続いた第3期、そして現代の音楽シーンに新鮮な衝撃を与えている第5期と、ボーカルの交代はそのままWANDSの歴史そのものと言えます。
初代・上杉昇(第1期・第2期):圧倒的なハイトーンと「世界が終るまでは…」の黄金期
1991年のデビューから1997年の解散に至るまで、WANDSの初期から中期を支えたのが初代ボーカリストの上杉昇です。第1期では柴崎浩、大島康祐(のちに木村真也に交代)と共にスタイリッシュなデジタル・ロックサウンドを展開し、1992年には中山美穂&WANDS名義でリリースした「世界中の誰よりきっと」が大ヒットを記録しました。
加えて、第2期として発表された「世界が終るまでは…」や「時を越えて」「恋せよ乙女」など、数々のミリオンセラーを連発。上杉昇の持つ圧倒的な歌唱力、哀愁を帯びたハイトーンボイス、そして文学的で退廃美を感じさせる作詞センスは、当時の日本のロック・ポップスシーンに強烈なインパクトを残しました。しかし、音楽性の方向性の違いなどから、1997年に柴崎浩と共にバンドを脱退することになります。
2代目・和久二郎(第3期):新体制での挑戦と「WANDS第3期」の軌跡
上杉昇と柴崎浩の脱退後、残されたキーボードの木村真也を中心に、WANDSは第3期へと突入します。ここで2代目ボーカリストとして迎えられたのが和久二郎(当時:和久二郎、のちにWUZとして活動)です。ギタリストとして杉元一生が加入し、よりバンドサウンドを前面に出したスタイルへと移行しました。
和久二郎のボーカルは、ストレートで力強く、エモーショナルな表現力が特徴です。シングル「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」などがアニメタイアップとして話題を集めましたが、第1期・第2期の絶大なインパクトの影で、バンドは徐々に活動の縮小を余儀なくされ、1999年に惜しまれつつも解散を発表しました。
WANDSの歴史における各期の活動期間、ボーカル、主なメンバー構成を整理すると、バンドがどのように進化を遂げてきたのかが明確になります。以下の比較表をご覧ください。
| 時期・期 | 活動期間 | ボーカル | 主なメンバー | 代表曲・特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 第1期 | 1991年〜1992年 | 上杉昇 | 柴崎浩、大島康祐 | 「寂しさは秋の色」「ふたりを一晩中置いていこう」など |
| 第2期 | 1992年〜1997年 | 上杉昇 | 柴崎浩、木村真也 | 「世界が終るまでは…」「世界中の誰よりきっと」など黄金期 |
| 第3期 | 1997年〜1999年 | 和久二郎 | 木村真也、杉元一生 | 「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」「Brand New Love」 |
| 第5期 | 2019年〜現在 | 上原大史 | 柴崎浩、木村真也 | 「真っ赤なLip」「愛を叫びたい」「世界が終るまでは…[WANDS 第5期 Ver.]」 |
3代目・上原大史(第5期):奇跡の再始動と現代に蘇る最強のロックサウンド
2019年、音楽界に大きな驚きとともに伝えられたのがWANDSの「第5期」始動のニュースでした。オリジナルメンバーである柴崎浩と木村真也に、新ボーカリストとして抜擢されたのが上原大史です。この再始動は、単なる懐古趣味ではなく、現代のリスナーを唸らせる圧倒的なクオリティの高さで大きな話題となりました。
上原大史の歌声は、高音域の伸びやかさと力強さを兼ね備えており、初代・上杉昇の面影を感じさせながらも独自の艶やかさと現代的なロック感を宿しています。復帰第1弾シングルとなった「真っ赤なLip」でアニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマを担当し、若い世代からも新たなファンを獲得。過去の名曲のセルフカバーや新曲のリリース、ライブ活動を通じて、WANDSは現在進行形のトップロックバンドとして完全復活を遂げています。
【wands ボーカル歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:WANDSのボーカルはこれまでに何名交代していますか?
A1:正式なボーカリストとしては、初代の上杉昇、2代目の和久二郎、そして現在の第5期を務める上原大史の合計3名となります。
Q2:第4期が存在しないのはなぜですか?
A2:1999年の解散後、長らく活動が停止していましたが、2019年にオリジナルメンバーの柴崎浩と木村真也が再集結し、新ボーカルを迎えた際に、過去の体制(第1〜3期)からの継続性と新たな進化を明確にするため「第5期」と名付けられたためです。
Q3:初代の上杉昇は現在どのような活動をしていますか?
A3:上杉昇は現在、ソロアーティストやロックバンド「猫騙(ねこだまし)」のボーカルとして、独自の音楽性を追求したライブや楽曲制作を精力的に行っています。
WANDSの歴史は、時代ごとに優れたボーカリストとの出会いと化学反応によって紡がれてきました。初代・上杉昇が築き上げた圧倒的なブランド力と楽曲の世界観は、第3期の和久二郎による挑戦を経て、第5期の上原大史とオリジナルメンバーの再会によって見事に現代へとアップデートされました。
2026年現在も、過去の栄光に頼るだけでなく、新たな名曲を生み出し続けるWANDS。歴代ボーカルそれぞれの個性と歌声の魅力を知ることで、彼らが奏でるロックサウンドの深みと、時代を超えて愛され続ける理由がより一層鮮やかに見えてくるはずです。